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(2011年7月1日~)
ホスピス・緩和ケアに関する調査研究報告
2001年度調査研究報告


■大学病院の医学部・看護学部における緩和ケア教育の現状調査と提言
 関東自動車工業株式会社横須賀健康管理センター診療所長
 黒子 幸一


1. 緒言

 癌治療を中心とした医療の中で緩和ケアの重要性が唱えられて久しく、厚生省他でモルヒネの使用を中心とした講習会が開催されているが、十分な効果があがっているとは言い難い。緩和ケアを充実させるためには医療サイドの緩和に対する認識を高め、ケアのスキルアップを図る必要があり、このためには医療職全般に緩和ケアに対する卒前・卒後の教育が必要である。卒後の教育の重要性はいうまでもないが、さまざまな制約のない学生時代に緩和の概念を理解し具体的な方法を学ぶことはその後の臨床の場でのさまざまなモチベーションを高めうるとの指摘もある(文献1)。社会のニーズが高まっている現在、卒前緩和ケア教育の構築は急務であり、早急に取り組むべき課題と思われる。大学病院の緩和ケアを考える会では1995年度より大学医学部・医科大学、看護学校における緩和ケア教育の実状を知る目的でアンケート調査を行ってきた。今回、新たに医学部・看護学部の卒前教育の現状調査を行い、過去との比較検討により今後の緩和ケアのあり方について考察した。

2. 対象

 全国81の大学医学部、医科大学と80の看護大学及び医学部がある看護学校。

3. 方法

 アンケート調査による緩和医療(ケア)教育の現状の比較を下記について行った。

1.2001年度集計分と1995年度、1998年度分の比較検討
 1)医学部
 2)看護学部
2.2001年度集計における医学部と看護学部の比較検討

 2001年度アンケート調査は緩和医療(ケア)の講義の有無、講義の名称、実施学年、講義コマ数、担当教官、講義内容、講義方法の7項目についておこなった。
 同一項目で過去のアンケート結果との比較は講義施行率、講義の名称、担当教官、講義内容について行った。

4. 結果

1.アンケート回答率(2001年度)
 1)医学部では67大学(83%)の回答を得た。
 2)看護学部では60施設(75%)の回答を得た。



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