■Module17■ せん妄と鎮静 |
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〔せん妄・一般問題〕 |
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問題1 | 死亡までにせん妄を生じるがん患者の割合としてもっとも適切なものはどれか | ||||||||||
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問題2 | がん患者にみられるせん妄の原因のうち回復可能性(reversibility)が高いものはどれか | ||||||||||
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問題3 | せん妄の重症度を経時的に評価する尺度としてもっとも適切なものはどれか | ||||||||||
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問題4 | せん妄に関する以下の文章のうち正しいものはどれか,2つ選べ | ||||||||||
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問題5 | せん妄に対する単剤による薬物治療として,もっとも適切でないものはどれか | ||||||||||
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問題6 | せん妄を予防するために有効な非薬物療法として,適切なものはどれか | ||||||||||
d(2),(3),(4) e(3),(4),(5) |
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〔せん妄・症例問題〕 |
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〔症例1〕 50歳,女性,直腸がん.3年前に肛門からの出血に気づき,外科を受診し直腸がん(肝転移,肺転移)と診断された.標準的な化学療法が施行されたが効果を認めなかったため,1年前より緩和ケアを施行されていた. 1ヵ月前の腹部CTにて肝臓に直径数cmの転移性腫瘍を数個認め,直腸を中心とする20cmの腫瘍と後腹膜リンパ節への転移を認めた.また,胸部レントゲンにて直径数センチメートルの転移性腫瘍を数個認めた.頭部MRIでは異常を認めなかった. 2週間前の状態は,PS(ECOG;EasternCooperativeOncologyGroup)は2,食欲あり,嘔気・嘔吐なし,浮腫なし,呼吸困難なし,直腸部と下肢の疼痛があったが,ジクロフェナク75mg/日,モルヒネ50mg/日内服にて良好に緩和されていた.他にミソプロストール800μg/日が投与されていた.血液検査所見では異常を認めなかった. 1週間前より嘔吐を認め,数日前よりつじつまの合わない言動が認められたため,緩和ケアに紹介された.初診時,PSは3,疼痛,呼吸困難の訴えはないが,ベッドの上で身体を起こそうとしてどこかへ行こうとする言動と,嘔気を認める.腹部は柔らかく,腸ぜん動はやや亢進している.両側の下肢足背にやわらかい浮腫を認める.血圧140/70mmHg,酸素飽和度97%,脈拍80/分整. |
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問題1 | 最初に行うべき対処として適切なものはどれか,2つ選べ | ||||||||||
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〔症例2〕 50歳,女性,食道がん.2年前に嚥下障害に気づき,消化器科を受診し,食道がんと診断された.化学放射線療法を受けたが,効果を認めなかった.患者は水分や薬剤は摂取できるが,食事ができないため,2ヵ月前より在宅IVHと緩和ケアを受けていた. 前胸部の疼痛に対してジクロフェナク75mg/日とモルヒネ水60mg/日を投与されていたが,疼痛が増悪したためモルヒネ水を90mg/日に増量した.その3日後より患者は傾眠とともにつじつまの合わない言動を取るようになり,主治医より緩和ケアへ紹介された.PS(ECOG)は2,嘔気・嘔吐,呼吸困難,浮腫はなし.血液検査および頭部CTでせん妄の原因となる病態は見出されなかった. |
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問題2 | この患者に対する緩和治療として適切なものはどれか,2つ選べ | ||||||||||
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〔鎮静・一般問題〕 |
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問題1 | 苦痛を緩和するために,呼びかけに応じないような深い意識の低下をもたらす鎮静が必要ながん患者の頻度として,最も適切なものはどれか | ||||||||||
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問題2 | 十分な苦痛緩和を得るために,呼びかけに応じないような深い意識の低下をもたらす鎮静が必要となる症状として頻度が最も高いものとして適切な組み合わせはどれか | ||||||||||
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問題3 | 鎮静を妥当であると判断する倫理学的根拠としてしばしば用いられるものとして適切なものはどれか | ||||||||||
d(2),(3),(4) e(3),(4),(5) |
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問題4 | 呼びかけに応じないような深い意識の低下をもたらすために用いられる薬物と,その開始投与量として最も一般的なものはどれか | ||||||||||
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問題5 | 鎮静に用いられる薬剤とその特徴との組合せについて適切なものはどれか | ||||||||||
d(2),(3),(4) e(3),(4),(5) |
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問題6 | 鎮静に関して正しいものはどれか | ||||||||||
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〔鎮静・症例問題〕 |
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〔症例1〕 50歳,女性,胃がん術後再発がん性腹膜炎.3年前に心窩部痛にて消化器内科を受診し,胃がんと診断された.胃全摘出術を受けたが,2ヵ月後に腹水が増加し,悪性細胞が検出されたため,がん性腹膜炎と診断された.がん性腹膜炎による複数ヵ所での消化管閉塞のため,IVHを施行した.化学療法を受けたが無効であったため,緩和治療を受けていた. 徐々に腹水,胸水,全身の浮腫が悪化し,肝全体を占める肝転移による黄疸を生じた.無尿となったため,輸液を中止した.血液検査結果は,総ビリルビン18mg/dl,BUN(血中尿素窒素)62mg/dl,クレアチニン1.9mg/dl,ナトリウム142mmol/dl,カリウム6.2mmol/dlであった.1週間前よりせん妄となり,ハロペリドール2.5~10mg/日の夕~眠前投与で症状は緩和されていた.しかし,昨日より,全身性のミオクローヌスを伴う過活動性せん妄となり,ベッド上で寝たり起きたりを繰り返している.言葉によるコミュニケーションは取れない.がん性腹膜炎による疼痛の緩和のためにモルヒネ50mg/日が経静脈的に持続投与されている. |
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問題1 | この患者の苦痛を緩和するために適切な治療はどれか | ||||||||||
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〔症例2〕 50歳,女性,肺がん.1年前に咳のために呼吸器内科を受診し,肺がん(骨転移)と診断された.化学療法を施行されたが,Th8での骨転移が悪化し,下肢の不全麻痺を生じたため放射線治療を追加されたが,完全麻痺となった.肝,肺,中枢神経への転移はない.自宅介護ができないため,精神科医のいない総合病院に,入院して緩和治療を受けていた. 1ヵ月前より患者は,「動けないのに生きていても意味がない.もうずっと楽しいこともないし,悲しい.生きていても迷惑をかけるだけだ.早く楽にしてほしい,眠らせてほしい」と強く訴えるようになった.全身状態はPS(ECOG)4で,生命予後の予測は3~5ヵ月程度である.嘔気・嘔吐・浮腫・呼吸困難はない.疼痛は背部にあるがジクロフェナク75mg/日と経口モルヒネ20mgで緩和されている.食欲はなく,便秘,口渇,全身倦怠感,および不眠がある. |
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問題2 | この患者に対する対処として適切なものはどれか,2つ選べ | ||||||||||
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