module2.がんに関する基礎知識 | |||||
教育時期 | 教育方法 | 目 的 | 大項目 | 小項目 | 評 価 |
経験1年目:前期 (一般病棟でのがん看護の経験があるものは省いてもよい) |
自習 | 1)がんの疫学 ・疫学からがん患者が置かれている状況を知る。 |
日本人のがん死亡の動向 | ・厚生省は死因別統計では、死因の第1位は悪性新生物で、2002年には人口10万人に対死亡率241.5で、総死亡の31.0%を占めている。 ・がんによる死亡を、その部位別にみると、男では「気管・気管支および肺がん」が最も多く、2001年ではがん死亡の22.0%を占めており、次いで「胃がん」17.8%、「肝臓がん」13.0%となっている。女では、「胃がん」が最も多く、がん死亡率の14.8%を占めており、次いで「気管・気管支および肺がん」12.7%、「結腸がん」10.1%となっている。従来多かった「胃がん」や「子宮がん」などの死亡率は減少傾向にあり、早期診断・早期治療などの医療技術の進歩も関係していると考えられる。財団法人がん研究振興財団 がんの統計’03 http://www.fcpr.or.jp |
□疫学から我が国におけるがん患者が置かれている現状を確認できる。 |
2)がんの診断 ・がんの診断についての基礎知識を知る。 |
(1)がんの存在診断 | ・形態学的検査:レントゲン検査、超音波検査、CT検査、核医学検査、MRI検査、血管造影検査など ・細胞診 ・腫瘍マ−カ− |
□がんの診断方法の基礎知識を確認できる。 | ||
(2)がんの確定診断 | ・確定診断のための検体採取法 ・良性腫瘍と悪性腫瘍の違い ・広義のがん(悪性腫瘍)の分類:狭義のがん(がん腫)と肉腫 ・各臓器にできる悪性腫瘍:組織学的分類 |
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(3)がんの病期診断 | ・TMN分類 ・病期分類(Stage) |
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3)がんの治療法 ・がんの治療法と効果判定の基礎知識を知る。 |
(1)がん治療の基本方針 | ・治癒が望める時 ・治癒が望めない時 |
□がんの治療法と効果判定の基礎知識を確認する。 | ||
(2)手術療法 | ・根治手術 ・姑息手術 |
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(3)放射線療法 | ・放射線療法の適応:根治照射の適応、姑息照射の適応 ・放射線療法の実際:外照射、密封小線源照射 ・放射線療法の副作用:全身的な副作用、組織における副作用 |
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(4)化学療法 | ・悪性腫瘍に対する化学療法の有効性 ・固形がんの化学療法 ・造血器腫瘍の化学療法 ・自己血幹細胞移植 ・抗がん剤の副作用 ・化学療法の効果判定基準(完全寛解:CR、部分寛解:PR、不変:NC、進行:PD) |
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(5)臨床試験 | ・第1相試験 ・第2相試験 ・第3相試験 |
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(6)治療の効果判定 | ・治療前後の定期的な検査 ・腫瘍を中心とした治療評価 ・がん治療のアウトカム |
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(7)がんの部位別5年生存率 | ・男性:気管・気管支および肺がん33.9%、胃がん73.1%、結腸がん62.8% ・女性:胃がん66.8%、結腸がん70.4%、気管・気管支および肺がん44.4%、乳がん75.0%、子宮頚がん81.1% 財団法人がん研究振興財団がんの統計’99 1992〜1997年 http://www.fcpr.or.jp |
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(8)緩和的がん治療の動向 | ・緩和的化学療法 ・内視鏡による治療 ・ステント ・腹膜播種に対する治療 |
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経験1年目:後期 | 講義 ケースカンファレンス 自習 |
4)キャンサ−サバイバ−シップ ・がんと共に生きることをへの支援について理解する。 |
(1)キャンサーサバイバーシップの潮流 | ・キャンサ−サバイバ−シップの概念 長期生存を意味するものだけではなく、がんという疾患や治療効果の有無ということを超えて、がんと診断されたときから人生の最後までがんの生存者であり続ける。Http://www.cansearch.org/home.htmlより引用 ・サバイバルのステージ A.急性期(Acut Survival Stage) B.生存がより延長された時期(Extended Survival Stage) C.安定した変化のない時期(Permanent Survival Stage) D.終末期(Final Survival Stage) ・米国におけるキャンサ−サバイバ−シップの動向 キャンサーサバイバーは約900万人(2004年)であり、がんサバイバーとして 1.よりよい治療の選択 2.情報へのアクセス 3.医療者と患者のパートナーシップ 4.代替療法.補完療法の選択 |
□患者がその人らしく生きることへのサポ−トについて考察できる。 |
(2)日本におけるキャンサーサバイバーシップの広がり | ・年間約50万人ががんと診断され、約30万人が死亡。2003年にはサバイバーは約300万人といわれており、徐々にサバイバーシップは広がりを見せている。 ・サポートグループの運営 ジャパン・ウェルネス、ホスピスケア研究会(がんを知って歩む会)など ・ピンクリボン運動 乳がんの早期発見・早期診断・早期治療の重要性を訴える運動 |
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