module16.家族ケア
教育時期 教育方法 目 的 大項目 小項目 評 価
経験2年目:後期 講義
ケースカンファレンス
自習
1)終末期患者の家族ケア
・終末期患者の家族の特徴とケアについて理解する。
(1)家族とは 家族の定義(Friedman1992):家族は絆を共有し、情緒的な結びつきによってお互いに結びついた、しかも家族であると自覚している2人以上の成員である。 □終末期患者の家族ケアが実践できる。
家族の特性
1.保育・教育(社会化)、保護・介護などのケアの機能を持っている。
2.社会と密接な関係を持ち、集団として常に変化し、発達し続けている。
3.役割や責任を分担し、不断の相互作用によって、家族間に人間関係を育成している。
4.結婚・血縁・同居を問わず、家族員であると自覚している人々の集団である。
5.健康問題における重要な集団であり、1つの援助の対象である。
(2)家族の心理 ・予期悲嘆
第1期:感情・思考の麻痺
第2期:悲しみ・怒り・罪悪感
第3期:死別が近いという現実への認知的対応
・家族が持つニ−ド
・家族が持つストレス
(3)家族を理解するための理論 ・家族システム理論(Bateson1979):家族を社会的・文化的・歴史的な環境トの相互作用によって成立する「1つの開放システム」であるとみなす。
・家族ストレス対処論(Hill)1949:二重ABCXモデル、家族の順応および適応反応モデル
・家族発達論:家族周期による発達課題を明確化
(4)家族ケアの実際 ・家族の面接
・家族のアセスメントのポイント
1.家族の多様性を認める。
2.医療従事者の持つ「家族のイメ−ジ」で判断しない。
3.この家族は」こうであると決めつけず柔軟に修正する。
4.情報を得て活用する。
・求められる看護師の姿勢
1.自らの家族観・価値観から自由であること。
2.中立な立場であること。
3.自らの誤りを認め、修正する柔軟性を持つこと。
経験3年目:後期 講義
ケースカンファレンス
自習
2)遺族ケア
・遺族ケアの必要性とケアを理解する。
(1)グリーフケア ・死別の定義:悲嘆(grief)とは
      悲嘆の仕事(grief work)と4つの課題
・死別の理論:精神分析理論、危機理論、愛着理論と対人関係理論、認知理論など
・悲嘆のプロセス:ブラウン& スタウデマイヤーとロバートバックマンの3段階説
        アルフォンス・デーケンの12段階
・病的悲嘆(死別者の10~15%が病的悲嘆に陥る)
□遺族ケアを実践できる。
(2)親を亡くす子供へのケア ・子供に死を伝える事の意味
・子供に死を伝える時の注意
・サポートのための倍度ライン




■表2に戻る■