module13.心理的ケア | |||||
教育時期 | 教育方法 | 目 的 | 大項目 | 小項目 | 評 価 |
経験2年目:後期 | 講義 ケ−スカンファレンス 自習 |
1)終末期患者の心理についての理論 ・終末期患者の心理についての理論を理解する。 |
(1)死にゆく患者の心理プロセス | ・キュ−ブラ−・ロスによる死にゆく患者の心理過程 ・キュ−・ブラ−・ロスによる死にゆく患者の心理過程に対する意見 |
□終末期患者の心理についての理論を説明できる。 |
(2)終末期患者に用いられる代表的な防衛機制 | ・否認:ある体験や感情を意識から取り除く仕組み。 ・置き換え:ある人に対する本当の感情を当人に知られては困るという信念によって、その感情を自分から切り離し、第三者あるいは別の対象のものとして置き換える。 ・退行:不安を軽減し、自分に課せられた社会の要請を避けるために、発達の初期段階に逆戻りする。 ・抑圧:受入れられない思考、感情、衝動または記憶を、意識から強制的に締め出す。 |
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(3)ストレス・コ−ピング理論 (ラザルス) |
・心理的ストレスの定義:人間と環境の関係において、ある状況がその人の持っている能力 や資源に負担を掛けたり、幸福を脅かしたりすると評価されるもの。 |
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・認知的評価のプロセス 1.一次評価 2.二次評価 3.再評価 この結果、自分にとって有害であり、自分の持つ資源ではこの状況を処理できないとされた 時、人はストレスを感じる。 |
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・評価に影響を与える要因:先行要件(個人的要因・状況的要因) | |||||
・対処のプロセス:問題中心的対処、情動中心的対処 | |||||
・ストレス評価・対処および適応の結果:社会的機能、モラ−ル、身体的健康 | |||||
(4)危機理論 | ・危機の定義:危機は人が大切な目標に向う時障害に直面し、それが習慣的な問題解決方法を用いても克服できないときに生じる。混乱の時期、動転の時期が続いて起こり、その間に様々な解決がなされるがいずれも失敗する。(Caplan1961) ・危機の特性 1.危機を促進するようなはっきりとした出来事がある。 2.危機は通過していくもので必然的に時間的制限がある。 3.危機は良い結果になろうと、悪い結果になろうと4〜6週間で解決される。 4.危機の間、人間は防衛機制が弱いため他から影響を受けやすい。 ・フィンクの危機モデル ・アグレアとメズィックの問題解決モデル |
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(5)自己効力感 | ・自己効力とは:バンデュ−ラ(1997)の社会的学習論の中で紹介された。自分はどのくらいその行動をとることができると考えるのか、自分の行動に対する可能性や自身を現わしたもの。 ・自己効力感がもたらすもの 1.行動への取り組み 2.行動の達成 3.似たような状況での達成 4.感情や生理的反応の変化 ・自己効力感に影響を及ぼす要因 1.遂行行動の達成 2.代理体験 3.言語的説得 4.心理身体的状態 5.行動遂行までの情報 ・自己効力感を高め行動をとることが主体的な行動や自分自身の自信につながる |