(公財)ホスピス財団 メールマガジン「ホスピス財団便り」 vol.5
 
新年のご挨拶
 
 
新型コロナウィルスへの対応について
 
今月のコラム

藤川 直孝 氏
藤川鍼灸院 院長
森ノ宮医療大学 講師
藤川 直孝
  鍼灸に魅せられて
 私が鍼灸専門学校を卒業した昭和50年は丁度、ハリ麻酔ブームの真っ只中でした。当時のアメリカ大統領ニクソン氏が中国を訪問した際、中国ではハリ麻酔で手術をしており、同行のニューヨークタイムスの記者が目の当たりにし、その光景を記事にして、全米に知られることになりました。アメリカでは国家予算を投じてハリの効果を大々的に研究することになり、ハリの作用機序や生理学、 生化学的な、研究発表が多く世界に発信されました。その中にハリの効果の一つに、ハリの刺激により脳内のβ-エンドロフインが増加し、鎮痛効果が生まれることがわかりました。
 専門学校を卒業と同時に、大阪労働衛生センター第一病院東洋医学科に入職しました。病院では各科外来から紹介の患者さんが、1日1〇〇人前後来られていました。 初めて聞くような病名など戸惑うこともありましたが、やはり痛みを主訴とする方が多く見えました。腰痛、膝の痛み、頚や肩の痛み、三叉神経痛、坐骨神経痛、など小児科からは、夜泣き、小児神経症、夜尿症産婦人科からは逆子、陣痛微弱、生理痛、更年期前後の不定愁訴など、外科からは手術後痛みのコントロール。ある時、院長(外科医)から、病室に行き、直腸がんの末期で鎮痛の鍼治療をするように指示されました。酸素テントの中で苦痛にゆがんだ、中年の女性の患者さん、家族に囲まれていました。足三里と三陰交と言うツボに刺鍼して低周波通電をしました。どの程度の鎮痛効果があったかわかりませんが、午後には亡くなっておられ、ベッドの上に紙に包んだハリが置かれていました。その時の光景を今でも忘れません。鍼治療は鎮痛に一定の効果がありますが、すべての疾患に有効と言うわけではありません。
 病院に9年勤務し、その後、西淀川区塚本で開業して38年になりますが、毎日、思いがけない発見や効果があり、驚かされます。 前腕の掌側肘関節から三横指末梢に「孔最(こうさい)」というツボがありますが、このツボは切れ痔や外痔核に効果があります。灸を左右に25~30壮すえて、翌日、痛みや、出血がウソのように無くなった経験があります。何故、腕と肛門がどんな関係あるのか不思議です。最近は耳介療法も治療に取り入れています。フランスの整形外科医P・ノジェ氏の発展させた治療法ですが、痩身治療だけでなく色々な疾患に応用しています。例えば花粉症などのアレルギーなどです。又の機会に紹介できれば幸甚に存じます。

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ホスピス財団主催・協賛の研修会、セミナー、出版等のご案内
日本のホスピス50周年記念シリーズ講演会 第4回が開催されました
 
 
日本のホスピス50周年記念シリーズ講演会 第4回のチラシ    日本のホスピス 50 周年記念シリーズ講演会『ホスピスのこころの医療(HOSPICE MINDED MEDICINE)』第4回が12月3日(土)オンラインで開催され、多くの方々が参加されました。
 筑波メディカルセンター理事長、志真泰夫先生から「ホスピス緩和ケア”5つのエッセンス” — そして、自力の精神、利他の心 —」と題してとても興味深いご講演をいただきました。
 講演内容は近日中に、“ホスピスのこころ研究所”のホームページ「ほすけんニュース」で公開される予定です。
https://hospice-kokoro.com/
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第6回 Whole Person Care 研究会がオンラインで開催されました
 
 
第6回 Whole Person Care 研究会のチラシ   「医療における”癒し”とレジリエンス」をテーマにオンラインセミナーで開催されました。

■ 日 時:2022年11月19日(土)13:30~16:30
■ 場 所:Web開催(ZOOMシステム)

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第9回 WPC 読書会のご案内
 
 
『Whole Person Care教育編』の表紙   ■ 日 時:2023年2月10日(金) 19:00~20:30(オンライン)
■ 内 容:
『WPC教育編:第5章(レジリエンスの育成)・第6章(苦悩への応答)
教科書の上記の範囲の理解を中心に討議しますが、事前に読んでいなくても参加できます。また、傍聴のみでも構いません。
参加希望の方は以下よりお申し込みください。当日のZoom URLが自動送信されます。

申込フォーム:https://forms.gle/gWYwjGHTiJWbYvu16
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『Whole Person Care 教育編』が好評発売中です
 
 
『Whole Person Care教育編』の表紙    2016年度に出版した『新たな全人的ケア』(Whole Person Care日本語版)、および2020年度に出版した『Whole Person Care 実践編』(Whole Person Care: Transforming Healthcare 日本語版)に続き、その教育編として『Whole Person Care教育編』(MD-Aware 日本語版)が発売されました。

■ 訳 者:土屋静馬氏、三好智子氏
■ 監 訳:恒藤 暁氏 
■ 出版元:三輪書店
■ 発 売:ホスピス財団
■ 売 価:2000円(税別)


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ホスピス財団ニュース43号が発行されました
 
 
ホスピス財団ニュース43号の表紙    ホスピス財団 第5回国際セミナー 他、財団関連のニュースが掲載された43号が発行されました。


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情報コーナー
 
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 (記事のコピー等をご希望の方はホスピス財団事務局へご連絡ください。)
 
・弔いの場、規制緩和・・国の新型コロナ指針「納体袋」不要に
新型コロナウイルスで亡くなった人の遺体を取り扱う際の制限を大幅に緩和する改正案が判明したことを伝える記事。通夜や葬儀を遺族の意向を踏まえて実施できることになる。
(毎日新聞 2022/12/16 掲載)

・バリスタの長男が事故死、その意志を両親が継いで癒しのカフェを開設
「コーヒーで癒やされてほしい」。事故で亡くした長男の忍さん(29歳)の夢を継いだカフェを両親がコーヒーエイドカフェとして開業し、コーヒー好きはもちろん、犯罪被害者遺族らも集まる癒しの場となっていることを紹介した記事。
(毎日新聞 2022/12/04 掲載)

・台風19号災害から3年・・・伝えたい生きた証
妻と子供二人(10歳と7歳)を台風事故で亡くした男性の取材を通して、災害報道は「忘れないことが基本」であると気づいた記者のメッセージ。
(毎日新聞 2022/12/01 掲載)

・政府は遺族目線での指針を・・・コロナ下での弔い
世の中が「ウイズコロナ」にかじを切った今も、葬儀場や火葬場では、過剰ともいえる感染対策が 続いているため、ご遺体とも対面できず最後の別れもできないケースが多い。これは政府の指導によるもので、この指針を見直すべきだという提言記事。
(毎日新聞 2022/11/25 掲載)

・最後の面会さえ禁止  ・・・医療ルネッサンス 続・コロナ禍の傷痕
コロナにより介護施設や病院で面会が叶わず、つらい思いを体験した家族への取材をとおして今の施設や病院の対応が本当にこれでいいのかと疑問を投げかける連載記事。
医療において、最も尊重されるべきは、患者の気持ち、意思、権利、尊厳ではないのか、また家族の気持ちではないのかと、人の死を尊び、患者や家族をいたわる医療が必要と提言している。
(読売新聞 2022/11/24〜12/06 連載)

・思いやりの力 ・・・医療ルネッサンス
ストレス障害の治療、看護師の燃え尽き防止、がん患者の心のケアなどに効果が期待されているセルフコンパッションの実例を紹介した7回連載記事。
「マインドフルネスセルフコンパッション(MSC)、「コンパッションフォーカスセラピー(CFT)」そしてGRACEプログラムの体験談が紹介されている。。
(読売新聞 2022/10/22〜31 連載)

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