新型コロナウイルスに罹患された方々、またコロナ禍により生活面等で困難な中におられる方々へ、
心よりお見舞い申し上げます。 また感染症対策に尽力いただいている保健、医療従事者の方々へ心より感謝申し上げます。 ホスピス財団 理事長 柏木 哲夫
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今月のコラム |
市立芦屋病院 薬剤部長
岡本 禎晃
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マックフライポテトとお薬の供給不足はどちらが重大か?
最近、マクドナルドのフライドポテトの供給不足が大手新聞やテレビのニュースで騒がれている。一方、昨年よりお薬が不足し、病院だけでなく、町の薬局でも日々患者さんとのトラブルが続いている。読者の中にも、処方変更を依頼された医師の方や、ご自身のお薬で困っている方がおられると思う。また、薬剤師は、「医薬品の確保」という未曽有の業務に追われている。 このお薬の供給不足の原因はフライドポテトより複雑で、コロナ禍の影響で原産国からの輸入が止まっていることによる供給不足と、一部のジェネリックメーカーの不祥事によるものがある。前者は主に先発品の話になるが、海外での新型コロナ対応で本来の医薬品の製造が減少している場合と、ロックダウンなどで工場が閉鎖されたことによる品不足、そして、従来から不定期にある、各国の行政機関による工場査察後の業務停止である。このことにより、本来輸入されるべき医薬品の製品や原末が輸入されない。後者は、国内最大のジェネリックメーカーのひとつである日医工の業務停止により市場のバランスが大きく崩れたことが原因である。これは、国策として急速なジェネリック医薬品の導入を行ったために、ジェネリックメーカーが社員の人員確保や教育をはじめ様々な準備が不足しているにもかかわらず事業を拡大したためであるといわれている。よって、代替品の調達にジェネリックメーカーの増産でカバーすることは危険である。また、市場の8割がジェネリックに置き換わると先発メーカーの工場はすでに縮小されていて、ジェネリックが品薄になったからといってすぐに増産はできず、先発品も入手困難となり混乱に拍車がかかっている。 また、コロナ禍でマスクやトイレットペーパーが品薄になったように、一部の薬局が買い占めを行っているという噂の真偽はともかく、お薬の偏在はみられる。 しかし、この危機的なお薬不足はマスコミでの報道はほとんどされない。マクドナルドのフライドポテト不足がマスコミで大きく報道されているのを見て、同じように報道されれば病院や薬局で患者さんにお薬が無いことの説明が容易になり、トラブルが少しは減るのではないかと思う。 |
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『Whole Person Care教育編』が3月に翻訳出版されます | |||
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第4回日本グリーフケア&ビリーブメント研究会年次大会 | ||||
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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介 | ||||
・患者を守る支持療法 がん支持療法は、患者の苦しみを和らげるための新技術や、薬剤の開発などを行い「生活の質」を向上させる取り組みであることが紹介されている。 (毎日新聞 2022/01/13 掲載) |
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・「こどもホスピス」をかなえた父・・・亡き愛娘(6歳)に支えられた開設の感動記事 昨年11月に落成し、今月から利用が開始された、「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」が開設へ至った道のりを紹介した特別記事。代表理事の田川尚登氏は、愛娘’を悪性腫瘍でで亡くされたあと、こどもホスピス解説への思いを与えれ、多くの困難を乗り越え、また思わぬ援助もあり、開設することができた経緯が紹介されている。 「横浜こどもホスピス」プロジェクト → https://childrenshospice.yokohama/index.html (毎日新聞 2022/01/09 掲載) |
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・山折哲雄氏が、コロナ禍での世相を論じ、また日本人の死生観を語る 宗教学者の山折哲雄氏(90歳)が、令和に入った日本を言葉の問題や、死生観、宗教に関してさらには、政治についても自身の思いを語られたインタビュー記事。 (毎日新聞 2022/01/07 掲載) |
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