新型コロナウイルスに罹患された方々、またコロナ禍により生活面等で困難な中におられる方々へ、
心よりお見舞い申し上げます。 また感染症対策に尽力いただいている保健、医療従事者の方々へ心より感謝申し上げます。 ホスピス財団 理事長 柏木 哲夫
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今月のコラム |
島田マネジメント
事務所代表 ホスピス財団理事 島田 恒
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書評『全人医療とスピリチュアルケア』 — 田頭真一著 いのちのことば社 2021年 — 著者は関西学院大学神学部卒業後、欧米の神学大学に学び、日系人教会はじめ牧師を歴任現任されていることに加え、沖縄那覇にあるオリブ山病院理事長を務められている。 オリブ山病院は福祉施設を含む地域ケアに取り組み、離島医療も手掛け、社会医療法人格を取得している。早くからホスピス病棟を設置、全人的医療に重点を置いて病院全体が経営されているキリスト教主義病院である。 本書では霊的(スピリチュアル)医療に軸心を置いて、理論的・実践的ケアの展開が示されている。スピリチュアルケアを正しく定義し、キリスト教に基づく遂行に正面から取り組み、聖書の言葉と関わらせ、事例を紹介しながら読者を引き込んでいく切れ味のある著書となっている。 著者は、スピリチュアルケアと宗教的ケアを区分して理論的展開を深めている。本来スピリチュアルケアが扱う問題は、宗教的要素に深く関係しているが、心理的・社会的問題として扱われる範囲をも含んでいる。ヒューマニズムに基づくスピリチュアルケア、あるいは無神論に基づくスピリチュアルケアも存在しうる。本書では、キリスト教の信念に基づくスピリチュアルケアの実例を紹介しつつ、その実践への促しに及んでいる。 本財団との交流で言えば、柏木理事長、白方監事、島田理事が全人医療の講演、マネジメントの研修等を現地で実施する機会も持たれている。本書には柏木理事長の推薦の言葉が冒頭に付され、著書の帯にも載せられている。そこにも記されているように、医療従事者はもちろん、一般の人々にも読まれスピリチュアルな側面に対する重要性の理解につながることが期待される。スピリチュアルな次元に思いを寄せることは、終末期における対応のみならず、取りも直さず自らが自らの人生をしっかりと歩むための基盤でもあるからである。 |
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情報コーナー |
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介 |
・命の授業を今こそ 今春から中学校で「がん教育」が始まったが、同時に子どもたちが命の大切さを学ぶことの必要を提言したコラム。子どもの自殺が増加している中、死を考えることで、生をしっかり見つめることが出来ると語っている。 (毎日新聞 2021/05/27 掲載) |
・認知症の人の介護 ・・・心理を理解すれば楽に 認知症になった人の介護で悩む家族は少なくないが、当事者の心理を理解することができれば介護者の気持ちも楽になり、日常の接し方の変わってきます、と大阪大学大学院の佐藤眞一教授(ホスピス財団理事)が具体的な例を挙げながらアドバイスされている記事。 ややもすれば、対症療法的になりがちな介護であるが、認知症の人の心理(気持ち)を理解するこ との大切さを教えられる。 (毎日新聞 2021/05/25掲載) |
・映画「いのちの停車場」・・・主演の吉永小百合さんへのインタビュー記事 吉永小百合さんが在宅医療の医師を演じて尊厳ある死とは何かを問いかける映画が上映中である。吉永小百合さんが、作品にまつわるエピソードなどを語っておられる。どのように最期を迎えるかという「いのちのしまい方」を考えさせられる映画である。 上映中の映画館 https://eiga.com/movie/93211/theater/ (毎日新聞 2021/05/18 夕刊掲載) |
・「安楽死」のメッセージ ・・・橋田寿賀子さんをめぐって 名脚本家の橋田寿賀子さんは、「安楽死で死なせてください」を執筆され、話題を呼んだ方であるが、95歳で天寿を全うされた。橋田さんの生き方、死に方は多くの人々に感銘を与えたと執筆者の滝野龍浩氏は語る。 (毎日新聞 2021/05/02 掲載) |
・意思決定 人生会議 その後 ・・・医療ルネサンス 以前に紹介された元介護タクシードライバーの武田靖男さん(享年68)が、終末期に3回の人生会議を開催され、在宅で亡くなられたが、その人生会議に加わった奥様はじめ看護師、医師が、その人生会議を顧みて思いを語っておられる記事。人生会議は単に、延命をするかしいないかを決めるだけではなく、患者の思いを伝え、共に考える出発点でもあることを教えられる。 (読売新聞 2021/04/22〜28 5回連載) |
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