(公財)ホスピス財団 メールマガジン「今月のお便り」 vol.6
今月のコラム
 
池永 昌之氏

淀川キリスト教病院
ホスピス・こどもホスピス病院
副院長
池永 昌之
  私たちはなぜ死に逝く人に寄り添うのか?
 ケアを具現化するときに、「支える」という言葉が長らく使われてきた。ケアされる側の主体である生活者としての患者や家族を「支える」ことを通して、ケアは目に見える形で表れてくる。しかし、最近のケアを表す言葉としてよく使用される言葉は「寄り添う」である。患者を支えてきた私たちは、最近では患者に寄り添うことをより重視するようになってきている。ある意味、一歩進んだのかもしれない。「支える」は相手に何かできることがある場合に使われる言葉であるのに対し、「寄り添う」は相手に何もできない場合でも使うことができる言葉である。患者に提供できる支えをすべて提供した上で、たとえこれ以上、何もできないという状況になろうとも、そばに居続けるということの意味や価値が意識されるようになったともいえる。
 しかし一方で、死に逝く人に寄り添うとき、できることが何もない時のほうが、できることが何かある時よりも、さらに大きな力が必要となる。何故か。人の死に寄り添うということは、どうすることもできない自分自身の死にも寄り添うということになるからである。つまり、自分自身の死の意味や人生の価値に向き合わざるを得なくなるからだと思う。私たちはなぜ死に逝く人に寄り添うのか?そこには自分自身がいつか迎えるであろう死の意味、そもそも死に向かいつつも生きていくことの人生の価値が、患者を通して見え隠れするからのように思う。私たちが死に逝く人に寄り添う理由、それは、避けられない死と、それでもなお、いまを生きていくということ、双方の意味や価値を探し求めているからではないだろうか。
 
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「ホスピス・緩和ケアフォーラム2015」協力医療機関 募集のご案内
 「ホスピス・緩和ケアフォーラム」は、医療従事者のみならず市民の方々にもホスピス・緩和ケアへのご理解を深めて戴く目的で、本財団が主催し、毎年全国各地で開催しております。
本財団は2015年度ホスピス・緩和ケアフォーラム開催の協力医療機関を下記の要領で募集いたします。
(詳細はホームページを参照して下さい)



「ホスピス・緩和ケアフォーラム2015」開催実施要領

■実施時期: 2015年4月~2016年1月
■プログラム:会場の選定、講師の選択等の具体的プログラムは、当財団と相談のうえ決定します(過去の実施例は、こちらから)→http://www.hospat.org/458.html
■助成金額:100万円(講師謝金、旅費交通費、会場賃借料、印刷費等すべての経費を含む)
■募集期限:2015年1月19日(月)必着

過去の「ホスピス・緩和ケアフォーラム」の様子-1   過去の「ホスピス・緩和ケアフォーラム」の様子-2   過去の「ホスピス・緩和ケアフォーラム」の様子-3
 
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2015年度 事業助成募集のご案内
本年度より助成の対象が拡大されました 申請締切 11月30日(日)
     
2015年度事業助成募集のご案内のイメージアイコン   ■ 対象者 :助成課題に意欲的に取り組んでいる医療従事者の個人あるいは団体
■ 助成金額:1件あたり50~150万円(数件)

本財団は、ホスピス・緩和ケアの発展に貢献し、国民の保健医療の向上に寄与することを目的として、ホスピス・緩和ケアに関する調査・研究、人材育成、普及・啓発および国際交流等の事業を展開しています。今回、本財団の使命であるホスピス・緩和ケアの質の向上に貢献するという観点から、財団の助成する事業を拡大して公募することになりました。
 
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セミナー・ワークショップ・研修会のお知らせ
ホスピス・緩和ケアボランティア研修会(松山)が開催されました。
 
 7月の神戸会場に続き、松山で本年度2回目の開催となりました。四国では初めての開催です。
地方開催は、現地ボランティアの皆様の協力が必須ですが、今回は愛媛大学病院ボランティアいきいき会の多大な協力を戴きました。概要は下記の通りです。なお、両日の講演内容は、「開催報告書」としてまとめられ、ホスピス財団ホームページでも公開予定です。
 
ホスピス・緩和ケアボランティア研修会の様子-1   ホスピス・緩和ケアボランティア研修会の様子-2
 
■松山会場
 ・9月4日(木) 愛媛大学医学部
  ・講演 1.「生活を途切れささないために・・・緩和ケアとエンパワメント」
   櫃本 真聿氏 愛媛大学医学部附属病院 総合診療サポートセンター長
2.「病院ボランティアの役割とは・・・ボランティアがいる病院の風景」
   中橋 恒氏  松山ベテル病院 院長・ホスピス病棟医長
  ・参加者 78名
 
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ソーシャルワーカーのスキルアップを目指す実践セミナー 開催間近です。
     
「ソーシャルワーカーのスキルアップを目指す実践セミナー」のチラシ   ■ 日 時:2014年10月12日(日)10 : 00 ~ 17 : 00(9:30 より受付)
■ 会 場:メルパルク 京都 4階 研修室
    〒600-8216 京都府京都市下京区東洞院通七条下ル東塩小路町676-13
■ 講 演:細川 豊史氏
     (京都府立医科大学大学院 疼痛緩和医療学講座 病院教授・
    京都府立医科大学附属病院 疼痛緩和医療部 部長)
    ・かけがえのない時間を過ごすための早期からの緩和ケアとがん疼痛ケア
     ~ 知ってほしい痛みの話~
■ 講義&ワークショップ:
    田村 里子氏(WITH医療福祉実践研究所 がん・緩和ケア部)
    福地 智巴氏(静岡県立静岡がんセンター)
 
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ホスピス・緩和ケアフォーラム in 甲府
 
ホスピス・緩和ケアフォーラム2014 in 甲府のポスター
2014年11月30日(日)
会場 甲府富士屋ホテル
特別講演 “これからの「医療」は「介護」と「福祉」とともに2
講師:伊藤 真美氏 (花の谷クリニック院長)
参加費無料
詳細はホームページをご覧ください。
 
 
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ホスピス財団ニュース 27号が発行されました。
 
 ホスピス財団の活動内容や、ホスピス・緩和ケアに関する情報などが掲載されています。是非ご一読ください。
ホームページでご覧いただけますが、ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へE-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。
 
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ホスピス財団の新パンフレットが完成しました
新しくなったパンフレットの表紙   一人でも多くの方々にホスピスの使命とホスピス財団の働きを知って戴きたいとの思いから、 一般の方にも分かりやすいパンフレット『私たちはホスピス財団です』を制作いたしました。 是非、ご活用ください。ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へ E-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。
また、ホームページにも掲載しております。
 
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その他のニュース
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介
 
・昭和天皇実録の中で、昭和天皇に、がん告知せず、積極治療より苦痛回避を選択したことを紹介した記事。
(毎日新聞 2014/9/18 掲載)

・ハイチのマザーテレサと言われた、須藤昭子さんが、87歳で日本で終末期医療への再出発を紹介した記事。
(毎日新聞 2014/9/7 掲載)

・がん拠点病院の4割が治療件数などの新要件を満たしていないという記事。
(読売新聞 2014/9/6 掲載)

・全国に400の病院にある、がん相談支援センターの活用を紹介した記事。
(毎日新聞 2014/8/26 掲載)

・特集 6回連載記事 “がんステージ4を生きる”・・・笑顔で過ごしたい
 ステージ4という厳しい状態でも、前向きに生きている方々を紹介した記事。
(毎日新聞 2014/8/19~27 掲載)

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■このメールマガジンは、ホスピス財団の賛助会員をはじめ、ホスピス・緩和ケア医療従事者の皆様にお送りしております。また、お知り合いの方々にも転送していただけると幸いです
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