今月のコラム |
淀川キリスト教病院 ホスピス・こどもホスピス病院 副院長 池永 昌之 |
私たちはなぜ死に逝く人に寄り添うのか? ケアを具現化するときに、「支える」という言葉が長らく使われてきた。ケアされる側の主体である生活者としての患者や家族を「支える」ことを通して、ケアは目に見える形で表れてくる。しかし、最近のケアを表す言葉としてよく使用される言葉は「寄り添う」である。患者を支えてきた私たちは、最近では患者に寄り添うことをより重視するようになってきている。ある意味、一歩進んだのかもしれない。「支える」は相手に何かできることがある場合に使われる言葉であるのに対し、「寄り添う」は相手に何もできない場合でも使うことができる言葉である。患者に提供できる支えをすべて提供した上で、たとえこれ以上、何もできないという状況になろうとも、そばに居続けるということの意味や価値が意識されるようになったともいえる。 しかし一方で、死に逝く人に寄り添うとき、できることが何もない時のほうが、できることが何かある時よりも、さらに大きな力が必要となる。何故か。人の死に寄り添うということは、どうすることもできない自分自身の死にも寄り添うということになるからである。つまり、自分自身の死の意味や人生の価値に向き合わざるを得なくなるからだと思う。私たちはなぜ死に逝く人に寄り添うのか?そこには自分自身がいつか迎えるであろう死の意味、そもそも死に向かいつつも生きていくことの人生の価値が、患者を通して見え隠れするからのように思う。私たちが死に逝く人に寄り添う理由、それは、避けられない死と、それでもなお、いまを生きていくということ、双方の意味や価値を探し求めているからではないだろうか。 |
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「ホスピス・緩和ケアフォーラム2015」協力医療機関 募集のご案内 |
「ホスピス・緩和ケアフォーラム」は、医療従事者のみならず市民の方々にもホスピス・緩和ケアへのご理解を深めて戴く目的で、本財団が主催し、毎年全国各地で開催しております。 本財団は2015年度ホスピス・緩和ケアフォーラム開催の協力医療機関を下記の要領で募集いたします。 (詳細はホームページを参照して下さい) 記
「ホスピス・緩和ケアフォーラム2015」開催実施要領 ■実施時期: 2015年4月~2016年1月 ■プログラム:会場の選定、講師の選択等の具体的プログラムは、当財団と相談のうえ決定します(過去の実施例は、こちらから)→http://www.hospat.org/458.html ■助成金額:100万円(講師謝金、旅費交通費、会場賃借料、印刷費等すべての経費を含む) ■募集期限:2015年1月19日(月)必着 |
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2015年度 事業助成募集のご案内 |
本年度より助成の対象が拡大されました 申請締切 11月30日(日) |
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セミナー・ワークショップ・研修会のお知らせ |
ホスピス・緩和ケアボランティア研修会(松山)が開催されました。 | ||||||
7月の神戸会場に続き、松山で本年度2回目の開催となりました。四国では初めての開催です。 地方開催は、現地ボランティアの皆様の協力が必須ですが、今回は愛媛大学病院ボランティアいきいき会の多大な協力を戴きました。概要は下記の通りです。なお、両日の講演内容は、「開催報告書」としてまとめられ、ホスピス財団ホームページでも公開予定です。 | ||||||
■松山会場 ・9月4日(木) 愛媛大学医学部
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ホスピス・緩和ケアフォーラム in 甲府 | ||||||||||||||||||
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ホスピス財団ニュース 27号が発行されました。 |
ホスピス財団の活動内容や、ホスピス・緩和ケアに関する情報などが掲載されています。是非ご一読ください。 ホームページでご覧いただけますが、ご希望の方には無料で送付いたしますので、ホスピス財団へE-MAILで、送付先、必要部数を明記してお申し込みください。 |
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ホスピス財団の新パンフレットが完成しました |
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その他のニュース |
ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介 |
・昭和天皇実録の中で、昭和天皇に、がん告知せず、積極治療より苦痛回避を選択したことを紹介した記事。
(毎日新聞 2014/9/18 掲載) |
・ハイチのマザーテレサと言われた、須藤昭子さんが、87歳で日本で終末期医療への再出発を紹介した記事。
(毎日新聞 2014/9/7 掲載) |
・がん拠点病院の4割が治療件数などの新要件を満たしていないという記事。 (読売新聞 2014/9/6 掲載) |
・全国に400の病院にある、がん相談支援センターの活用を紹介した記事。
(毎日新聞 2014/8/26 掲載) |
・特集 6回連載記事 “がんステージ4を生きる”・・・笑顔で過ごしたい ステージ4という厳しい状態でも、前向きに生きている方々を紹介した記事。 (毎日新聞 2014/8/19~27 掲載) |
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