今月のコラム |
島田マネジメント事務所 代表 ホスピス財団 理事 島田 恒 |
ターミナルな状況から生を見つめて ホスピスは、ターミナルな状況にある方々にその人らしく生ききっていただくための役割を担っている。日本人は一般的に、体と心と魂を備える存在(全人)のなかで、魂への思いが欠けがちであると言われる。筆者の観察では、戦後の復興過程において経済に軸足を傾け(例えば、池田勇人首相の所得倍増計画)、その結果見事な成果を生み出し経済大国に成り得たのであった。しかしながら、「あまりにも」経済に思いを傾け、目に見えない本当に大切なもの(全人としての魂の分野)を希薄にしてきたようにみえる。 典型的な日本人として、そんな歩みを続けてきたとしても、ターミナルな状況のなかでは、自らの人生を振り返り「何のために生きてきたのか」「死んだらどうなるのか」といった魂の領域に思いを馳せることが多いと伺っている。筆者がこの財団で担当させていただいた意識調査でもそのような結果が映し出されている。 ターミナルな状況のなかでも、魂の分野に降り立ち自らの思いを整えることは重要で、遺族にその思いを遺すことは『後世への最大遺物』(内村鑑三)であるのかもしれない。しかし同時に重要なことは、一人ひとり一回だけの人生の真っ只中で、全人としての存在として意味と充実ある歩みを続けることにあると考える。 筆者は2月に『「働き盛り」のNPO―ドラッカーに学ぶ「真の豊かさ」』を上梓した。人生の真っ只中、「働き盛り」の歩みのなかで、しっかりした信念・哲学・価値観(人生の「タテ軸」)をもち、それに支えられて現実生活のワークライフバランス(人生の「ヨコ軸」。仕事・家庭・社会・趣味)をつくり上げていくことを提唱した。 ホスピス財団は、ターミナルな状況にある方々を支え、同時にその方々からの人生のメッセージをいただくことができるのかもしれない。全人としての存在を自覚し、一回だけの人生をしっかりと生きていくことに心を向けたいと思う。 |
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“旅立ちのとき” 出版記念講演会 | |||||||
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『旅立ちのとき・・寄りそうあなたへのガイドブック・・』が発行されました。 |
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ソーシャルワーカーのため為の実践セミナー研修会 | ||||||
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2016年度 事業助成募集のご案内 | |||||||||
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ホスピス・緩和ケアフォーラム2016 協力医療機関募集 | |||||||||
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ホスピス財団ニュース 29号(2015年10月)が発行されました | ||||||
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個人賛助会費と一般寄附が、オンライン(クレジット決済)でも支払いが出来るようになりました | ||||
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ホスピス財団の新パンフレットをお分けしております |
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情報コーナー |
新刊紹介 | |||
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セミナー関係 | ||||
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ホスピス・緩和ケアに関する新聞記事の紹介 |
・国立がん研究センターが、がん5年生存率に地域差があることを調査したデータを紹介した記事 (毎日新聞 2015/9/15 掲載) |
・乳がんの早期発見を呼びかけるために「ピンクリボン寄席」が開催されることを紹介した記事 (毎日新聞 2015/9/9 掲載) |
・がん患者の薬物療法に対する悩みが、この10年で2倍に増えたことを紹介した記事 (読売新聞 2015/9/9 掲載) |
・米国で肺がん治療薬「クリゾチニブ」が2011年に承認されたが、その研究に貢献した間野 (毎日新聞 2015/9/3 掲載) |
・順天堂大の天野篤医師の「つらいときこそ発想の転換」と題したコラム (毎日新聞 2015/9/3 掲載) |
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